業者に依頼したら90万円掛かるゴミ屋敷を7万円で自主清掃に成功!!
みなさんこんにちは、家庭発電所所長のjal_1980です。
最近ブログの更新頻度がガタ落ちになっている理由がタイトルの通りです( ^ω^)・・・
夏休み直前に嬉しくない身内案件が突如、私に降りかかってきました。
ばあちゃんが住んでいた土地の引き渡し期限が2020年末の今年いっぱいで家を取り壊し、更地にして地主へ引き渡さなければならないのですが・・・
『ゴミ屋敷化しており、どうにかならないか?』との連絡が入りました。
定期借地権というもので50年と長期間地主から土地を借り、上物である家を自費で建て、借地期限までに更地にして地主に土地を返却する仕組みです。
現在では一般住宅ではあまり使わない契約制度みたいですね。(私が知らないだけかもしれませんが…)
現状のまま地主に引き渡しが出来なければ新たに地代として20万円支払わなければならないとの事です。
ばあちゃんは身体を壊して1年半程から前、入院中で主不在の状態で荒れ果ているとの事です。
とりあえず現状を見なければ、自分達だけで対応出来る・出来ないどちらなのか?
なんとも言えないので現地に赴き自分の目で確認します。
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現状把握
現状を見て言葉を失いました、よくテレビで見かけるゴミ屋敷が目の前にあります。
見ての通り足の踏み場もありません、全ての部屋が上の画像の通り、物があふれた状態になっていました。
解体以前にこのゴミ屋敷を何とかしなければ・・・
清掃業者に依頼すると高額となる事は確実ですね・・・
WEBで一軒家のゴミ清掃を依頼すると概算で30~50万円との予想・・・
荒れた庭の事も考えるとプラスアルファも発生しそうな予感が・・・
ゴミ屋敷清掃専門業者ではなく解体工事業者にゴミ屋敷の清掃見積をお願いしたら90万円オーバーでした。
プラス家の解体費用の費用が120~150万円となると出費が大きすぎる
ゴミ屋敷の清掃費用と解体工事の合計概算総額200万円超えてしまう事は確実ですね。
そこでこの現状です、あなたならどうしますか?
夏休みの過ごし方が決まりました、このゴミ屋敷を片付ける事に( ^ω^)・・・
清掃業者に見積を依頼するより先に夏休みを利用して片付けてしまおう。
そして期間内に片付けが終わらずタイムオーバーとなり、片付けが残ってしまったらゴミ屋敷清掃(残置物処理)&解体工事とセットで契約する方針としました。
現場を見た私が出来ると判断したのはゴミが天井まで達していなかったからです。
初めての経験する事なので出来る確証はまだありませんでしたが、まぁブログのネタに・・・なんて軽い気持ちで考えてました。
持ち前のポジティブ思考が炸裂、コロナ自粛期間と重なり夏休みの外出計画が元々無かった(たまたまスケジュールが丸々空いていた)事も大きいです。
前提条件
年内にゴミ屋敷を解体、更地にして地主に返却するので短期集中とする。
ダラダラやっていたらこっちの身が持たないので…
家主のばあちゃんは現在退院して現状は別の家に住んでいるので、ゴミ屋敷の中に生活上必要なものは無いと判断、選別せずに全てゴミと考え処分する。
選別作業なんてしていたらとてもじゃないが、片付け・解体・地主に引き渡しのスケジュールに間に合わない。
夏休み一週間で8割程完了、遅くとも8月末までには完全終了とする。
9月には解体工事の見積もり契約、10月に解体工事着工~完了、11月に建物建物滅失登記を行うといったスケジュールの予定なので。
夏場での作業なのでとりあえず首掛け扇風機を購入・準備しました。
外部業者はなるべく使わず、掛かる費用は最小限に抑える。
外部業者は使わないとは言ってもエアコン取外し・テレビ冷蔵庫等、家電リサイクル対象品の処分はお願いしなければいけないのでそこは除外します。
清掃のステップ
ゴミの分別・回収等の処分ルールは各市町村によって違うので着手前に必ず確認しましょう。
分別方法の間違いや処分出来ないゴミを出した場合受け取りを拒否されるタイムロスを避けたいので…
現状を見たのは夏休みに突入する3日前なので計画的なものは考えずに着手しました。
あんまり色々考えても不安になってしまい、『本当に自分達だけで出来るのか?』とネガティブな感情でモチベーション維持できないと思いあまり考えませんでした。
出来る作業内容も天候に左右されるので決めても仕方がないので、私の得意な走りながら考えます。
見切り発車とも言いますね…
①庭の片付けと外への搬出経路の確保(初日)
初日は曇り空でしたので日差しが無く、気温があまり上がらないと判断し、庭の片付けから着手します。
搬出効率のアップを考慮し、搬出経路を狭く段差のある玄関ではなく、室内の窓から直接軽トラックの荷台へ荷物を搬出するようにします。
伸びきっている草山の中から植木鉢が多数出てきます。
プラスチック製と焼物(瀬戸物やガラス製)の材質別に置場を決めながら、草木を開墾しながら進めていきます。
1年半以上ほったらかしだったので、草木の根が植木鉢から突き抜け地面と同化していました( ^ω^)・・・
生い茂る木が邪魔なのでノコギリで少しすづカットしていきます。
日差しの中で作業でしたら熱中症の危険が伴いますね…
夕方は植木鉢を重ねてコンパクトにしながら2階にある植木鉢を外へ搬出していきます。
足腰の悪いばあちゃんがよく何十鉢も植木鉢を2階に持って行ったのか気になりました。
植木鉢の土は乾燥しているので埃っぽくマスク必須です。
上の画像の様に奥まで植木鉢が重なって置いてあります。
疲労が蓄積した夕方に土の入った、大きく・重い陶器の鉢植えを庭に運搬するのは骨が折れます…
②室内1部屋を開ける(2日目:搬出・仕分け作業エリア)
2日目はまず、搬出口の部屋を開けて搬出・仕分け作業を行うスペースを確保します。
午後から仕分けした荷物の搬出を行い、市のクリーンセンターへ運搬を行いたいので軽トラックのレンタル契約に行きます。
事前に予約はしていませんでしたが無事、一週間のレンタル契約を行いました。
夏休みということもありパンフレットに記載されてないハイシーズン料金が別途加算されましたが軽トラックは元々料金設定が安いので作業日程に合わせて連続して借りました。
もっと大きいサイズのトラック(例えば4t車等のトラック)で運んだ方が運搬回数は減らせると思いますが、宇都宮市では家庭ゴミの無料引き取りは1日最大で軽トラック1台と決まっているのです。
これは悪徳ゴミ清掃事業者が家庭ゴミとして処分をさせない措置と考えれば合点がいきます。
③搬出・仕分け部屋から横へ作業場所を拡大(2日目~)
中身を出したタンスが邪魔なので、解体しながら作業スペースを拡大していきます。
タンスは合板を組み合わせて強度を出しているので解体をすると移動や搬出が楽になります。
壊す際の注意点が1つあります。
壊した家具から飛び出た釘(くぎ)に注意しましょう…
出ている釘に気づかず、靴のまま誤って釘を踏んでしまい足裏から出血してしまいました。
室内でも靴のまま作業を行っていたので大事には至りませんでしたが、靴下のまま踏みつけたらと思うと『ゾッ!』としますね…
作業を中断し、すぐ消毒したので破傷風にはならずに済みました。
皆さんも作業の際のケガには十分注意しましょう。
軽トラックの荷台は大物家具に対して小さく、1個位しか積載出来ないので解体して側面パネルを荷台のサイドに配置して容積アップして運搬効率を飛躍的にアップさせます。
荷台に不安定な荷物を積載する際はロープや布団などを使用して荷崩れ・飛散を防止します。
運搬中に荷崩れしたものが道路に散乱したことによって、万が一事故が発生したら大変なのできちんと対策を行いましょう。
④最大の難所台所(3日目~)
一年半以上も放置していたので全て賞味期限切れです。
冷蔵庫の中は・・・思い出したくありませんね~
自主規制(というか記録する余裕がありません…)といたします。
調味料やジュース等を水で希釈しながら流しに捨てていきます。
漬物や缶詰は水分を内容物をざるを使って分離していきます。
室内は蒸し暑く風通しが悪い中、匂いが充満した状態で延々と続くので今振り返ると一番しんどい作業でした・・・
清掃業者に委託した場合でも液体物は通常のゴミとは違ってそのまま出せません。
清掃業者に依頼しても入れ物と中身を分離する必要があるので手間がかかる分、処分単価が高くなってしまうそうです。
業者に委託した場合、高額になってしまうポイントになります。
つまり、自分達で行えば(辛いですが…)減額が可能になる所でもあります。
⑤2階の片付け・搬出(7・8日目)
1階はほぼ片付いたので2階に進みます。
仕分け分別したゴミを空いた1階の部屋に衣類・燃えるゴミ・粗大ゴミと置場を決めて仮置きします。
多く溜まったゴミから優先的に軽トラックで搬出を行っていきます。
仕分け作業と並行して市のクリーンセンターに軽トラックで荷物の搬出を平行して実施。
(宇都宮市の場合)家庭から出た不燃・可燃粗大ごみの引き取り量は1日軽トラック1台なので毎日搬出しないと捌けず期間が延びてしまう。
作業実績
今回清掃したゴミ屋敷の間取り・配置図がこちらになります。
4LDKの間取り+庭の清掃作業実績をまとめました。
作業日数は延べ8日間掛かりました。
内訳として庭1日と室内7日間でした。
作業人数は延べ25人必要で、一日当たりに平均すると3人位です。
ゴミ袋(45L)約150枚使用しました。
ゴミ処理場往復33回で一日当たり平均4回往復しました。
費用負担
今回のゴミ屋敷清掃に掛かった費用を計算してみました。
合計69203円と7万円以内で完了しました。
荷崩れ防止のロープは手持ちのを使用しました。
今回の清掃場所は栃木県宇都宮市でしたので家庭用の場合無料で引き取ってもらえます。
受付時に運転免許証等で現住所の確認をします。
同乗者が宇都宮市民を証明出来ればOKです。
お住いの市町村によって家庭ゴミの処分費用が別途必要な事もあるので着手前に調べて下さい。
ちなみに私が現在住んでいる宇都宮市と隣接する真岡市は家庭から出るゴミでも処分重量に応じて処分料を支払う必要があります。
受付時に大きな重量計で車ごと計測し、ゴミを降ろした後計測する事で差分がゴミの量となります。
ゴミの処分費用を払っても自分たちで行えば、清掃業者に依頼するより安価に収まるはずです。
作業の様子を動画編集でまとめました
ゴミ屋敷を自分達の手で清掃していく様子を撮影・編集しました。
どのような手順で片づけが完了したのか、ご覧になれば片付けのイメージが大体解ると思います。
作業を行ったを私達は今まで1度もこの様なゴミ屋敷清掃を行った事は無く、初めてでしたが当初予定していたより早く作業完了まで行えました。
今思えばだらだらやらずに、辛いことは一気にやり切ってしまおうと考えてましたね。
ゴミ屋敷を放置していても何一つメリットがありません、それどころか近隣住民にとっては迷惑なので放置しない方が良いです。
この動画を見て自分でも出来そうだと思えれば是非チャレンジしてみて下さい。
感想
作業を行う季節にもよりますが、真夏の作業は当然過酷ですけど決して不可能ではない。
強い決意というか諦めずにやりきるには相当な覚悟と言うか気力が必要かもしれない。
時期的に夏場は避けた方が良いですね、地主への引き渡し期限と作業を行える日程から過酷な夏場となってしまいましたが春先か秋口が無難な選択です。
私の場合は年末までに更地にして土地を地主に返却する必要があり、時間的な余裕がないので真夏になってしまいました…
私はブログのネタとして使えると思ったのでやってみましたが、もう一度同じように実行出来るかと言われると微妙です。
今回は緊急事態という事で考える間も無く、やらなきゃと思い着手したのですが正直、作業実績にも書きましたが1日平均3人の作業量としては限界に近かったと思います。
作業が行える日は朝から日が暮れる晩まで(電気が無い&近所迷惑となるので夜は作業不可)作業してましたが疲れが蓄積されていきます。
作業を行った立場で言いますと清掃業者に支払う作業代として妥当だと思います。
立ち上がる&しゃがむ動作・重い荷物の運搬・カビや食品の強烈な匂いなど身体に掛かる負担は大きいと感じました。
今回はモノをいる要らないを考えずに全てゴミと考え、ゴミの分別だけしか行ってないからサクサク進みました。
ゴミ屋敷清掃業者のyoutube動画を見ましたが他人の財産を扱うので神経を使う、過酷な環境での作業員の確保、身体を使うのでつらく疲れる。
いるもの要らないものを依頼主に確認しながらなので面倒だと感じました。
身内の案件でなければ、決して自分から手を出さないと思います…
後日談ですがゴミ屋敷周辺住人の間ではどうやら夜逃げしたと思われていたそうです。
近所付き合いもほとんどなく、ひっそりと住んでいたのでいつの間にか、あばら家となってたと清掃中に近所の方から声かけられました。
周辺住民としてはゴミ屋敷というか荒れ果てた空き家が隣にあったら嫌ですよね・・・
住んでいたばあちゃんの身内として申し訳ない気持ちになってしまいました。
清掃後、解体するので周辺環境は良くなる事を伝えながらやり抜きました。
車を運転中、目にするゴミ屋敷を見ると他人事とは思えなくなってしまいます。
少子高齢化社会へ急速に変化していく過程でゴミ屋敷や空き家問題は私に限らず今後、誰にも起こりうる身近な問題として大きくクローズアップされて行くと思います。
自分達でやるか?
業者にお願いするか?
大きな選択を迫られるかもしれませんね。
そのような時にあなたが直面した際にお役に立てれば幸いです。
あなたの身内や近所にゴミ屋敷はありませんか?
アイキャッチの画像のゴミ屋敷ですが室内だけでなく外まで荷物が溢れているのでさすがに短期間で解決は難しいと思いますが・・・
親戚を招集して大人数で取り組めば、必ず事態は好転します。
無理と感じたら清掃業者に依頼をすれば良いのではないでしょうか?
清掃業者が処分費用を算出する時、廃棄するゴミの量・単価と作業に必要な人数で算出するので、ゴミを運搬して量を減らす・処分単価の高い台所にある液体物の処分を自分達であらかじめ分別して作業に必要な人数を少なく出来れば費用負担を軽減可能です。
次は解体工事へ向けて取り組んでいきます。
解体工事の模様は下の記事リンクをご覧下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうござました。
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