みなさんこんにちは家庭発電所所長のjal_1980です。
今回はキヤノン製デジタルカメラの通信機能に脆弱性(弱点)を発見されてしまい、攻撃されてしまう恐れがあるので対策を行いましょうという記事になります。
脆弱性自体は2019年8月頃に報告されたのは知っていましたが、該当機種が多く一度に対応出来ないので順次対応との事でした。
私はWi-Fi接続等の通信機能を使用しないので、重要度は低く後回にしていました。
キヤノン公式サイトより対応機種のカメラのファームウェアをダウンロードして更新する作業は一度も行った事がないので初めての作業になります。
PCはWindows10を使用・ファームアップを行う機種はEOS 70Dで、私と同じ初心者向けで詳細に説明していきたいと思います。
なお、詳細を知りたい方へキヤノン公式サイトへのリンクはこちらです。
初めに手持ちのカメラがファームウェアアップデートに該当する機種なのかを確認します。
最近発売されたカメラはWi-Fiやブルートゥース等の無線通信に対応している事が多いので該当機種は34機種と多いです。
私が所有しているEOS 70Dも該当機種になってます。
記事執筆時点の2020年5月27日現在、全ての該当機種の脆弱性対応ファームウエアアップデートの対応がされています。
画像出典:キヤノン株式会社
レンズ交換式のカメラだけでなく、コンパクトデジタルカメラPowerShot SX740 HSからEOS Kiss ・ミラーレスまで多くの機種が該当するので確認してみましょう。
メニュ画面から現在のファームウェアバージョンがどれなのか確認します。
バージョンアップをした覚えがなくても、キヤノン修理センターに修理やメンテナンスに出すと(修理日時を行った日で)最新のファームウェアに更新してもらえるので既に適応済かもしれません。
EOS 70Dでは脆弱性対応の最新のファームウェアVer.1.1.3ですが現在Ver.1.1.2なので一つ古いバージョンでした。
約1年前にカメラのシャッターユニット部が故障して修理センターに送った時に、Ver.1.1.1からファームアップしてもらってました。(下の伝票赤枠部分です)
上の伝票修理が発生した経緯のシャッターユニット故障から手元に戻るまでの記事はこちらです。
既にお手持ちのカメラが下表のファームウェアと同じであれば既に対策済です、安心して使えるので以降の作業を行う必要がありません。
こちらが今回行うファームウェアアップデートの手順書となります。
ファームウェアアップデートの方法は2つの方法があります。
※一部のカメラはEOS Utilityを使ったファームウェアアップデートに対応していないそうです
(手順書に記載されていました)
今回は確実な1のメモリーカード&カードリーダーを使った方法を初めに行い、EOS 70D & EOS Utilityでファームウェアアップデートが出来るのか試してみたいと思います。
事前準備としてバッテリーをフル充電しましょう。
理由はファームウェアアップデート中にバッテリーの残量が無くなり、電源が切れると故障する恐れがあるからです。
また、ファームウェアアップデートを行う前にレンズやストロボ等のアクセサリーを全て取外した状態にすることが事前準備になります。
注意事項としてファームウェアアップデート中に電源スイッチをOFFにしない。
ファームウェアアップデート中にメモリーカードの蓋や電池挿入部の蓋を開けないで下さい。
キヤノン製一眼レフ機の多くはメモリーカード挿入口の蓋と電池挿入部の蓋を開けると、フェールセーフ機能が働き電源が落ちます。
これは案外、知られてないかも・・・他社はどうなんでしょうね。
上の動画と同じ事をファームウェアアップデート中に行ってしまうと・・・
電源スイッチをOFFにするのと同じ状態となってしまうので注意しましょう!!
ファームウェアアップデート中にカメラの操作を行わない事です。
ファームウェアとはカメラを動かす基本的なソフトウェアになり、パソコンに置き換えると基本ソフトであるWindowsやMac OSと同じ様なものになります。
基本ソフトのアップデート中に電源ケーブルを抜いたら故障するのと同じ、と考えれば無茶な事はしないですよね。
コロナの影響で通常より修理日数が掛かるらしいので気を付けましょう!
お手持ちのカメラで使用しているメモリーカードの撮影データをPC等に移動を行い、何も画像&動画データが保存されていない又は消えても良いデータが保存されているメモリーカードを用意します。
この後の作業でカメラでフォーマット(初期化)を行い、カードに保存済のデータは全て消えてしまうので必ず移動しましょう。
もし、機器の操作ミスによってあなたの大切な写真や動画データを入れたままフォーマットしてしまったら、データリカバリーソフトで復元しましょう。
安価でしかも驚くべき復元能力の高い、ソフトのレビュー記事はこちらです。
カメラでフォーマット済のメモリーカードをPCに接続したカードリーダに挿入
機種別のファームウェアダウンロードサイトにアクセスして手持ちのカメラに該当するファームウェアを選択してダウンロード
ファームウェアの容量はEOS 70Dで約27.3MBでした。
お使いのPCに合わせて赤枠で囲ったダウンロードページに進んで下さい。
下画像がWindws用解凍用ダウンロードページで青枠で囲ったダウンロード開始ボタンをクリックするとダウンロードが開始します。
ダウンロード容量は28.5MB程なので光回線の場合、数秒でダウンロードが完了し、ページ下部に操作メニューがポップアップウィンドウで表示されるのので赤枠で囲ったフォルダーを開くをクリックします。
ダウンロードファイルを解凍・展開します
展開したフォルダを開きファームウェアファイルをメモリーカードに移動します
ダウンロードしたファームウェアをメモリーカードに移動、カードリーダーから取外し
フル充電した電池パックとファームウェアの入ったメモリーカードをカメラに挿入し、電源ON
メニュー項目からファームウェアの項目を選択
手順書記載の通り、交換レンズ等のアクセサリーを外していればレンズのファームウェア項目は表示されません
OKを選択してSET押すとファームウェアアップデートプログラムが起動します。
メモリーカードに保存した新ファームウェアと同じ名前が画面上に表示されるのでSETボタンを押します。
ファームウェアアップデートプログラム最終確認です。
Ver.1.1.2 ⇒ Ver1.1.3 に変更して良いのか確認してOKを選択します。
ファームウェアアップデート中は注意事項の通り、カメラの操作を行わないで下さい。
アップデート実行中に作業が中断されるとカメラが故障してしまう恐れがあります・・・
アップデート進行状況が100%になるまでそのまま待ちます。
ファームウェアアップデート実行に掛かる時間はEOS 70Dの場合約3分でした。
アップデートが正常終了すると下の画面に切り替わります。
SETボタンを押すと自動で一度、カメラの電源が切れて立ち上がり再起動が掛かります。
メニュー項目からファームウェア項目を表示させ、確認します。
無事、ファームウェアバージョンがVer.1.1.2⇒Ver.1.1.3に変わっています。
次の撮影に備えてメモリーカードを使えるようにフォーマットしましょう
以上でメモリーカード&カードリーダーを使ったファームウェアアップデート手順になります。
事前準備からファームウェアアップデート完了までの手順を動画にまとめたのでご覧ください。
一部のカメラはEOS Utilityによるファームウェアアップデートに対応していない模様です。
下の画像はファームウェアアップデートの手順を説明したPDFですが赤枠で囲った部分で書いてあります。
キヤノンデジタルカメラソフトウェアダウンロードサイトよりカメラの使用機種を選択し、対応機種のソフトウェアに進みます。
ソフトウェアをダウンロード&インストールするPCのOSを選択します。
PCのOSに対応した、ダウンロードしたいソフトウェア選択します。
今回は赤枠で囲ったEOS Utilityをクリックします。
使用許諾契約書を読み同意の上、ダウンロードボタンをクリックするとダウンロードが開始します。
ダウンロードが完了したら、ポップアップウィンドウで保存を選択して保存します。
ダウンロードしたフォルダーを開くをクリックします。
ダウンロードしたファイル名EU-Installset-W3.12.10.7を右クリックして全て展開を選択。
展開したフォルダーを開くとeuw_x.xx.xx-installerという名前のファイルがあるのでダブルクリックして開きます。
インストールウィザード通りに進むとユーティリティーツールがインストールされ完了メッセージが出ます。
カメラにメモリカードを挿入します。
カメラ電源ON、メニュからメモリカードを初期化します。
撮影モードダイヤルを回してPモードに変更します。
USBケーブルでカメラとPCを接続します。
カメラの液晶モニター部にPCマークが表示されます。
カメラとPCを接続した状態でEOS Utilityを起動すると下の画像が表示されます。
リモート撮影モード画面に切替るので機能設定マークをクリック、ファームウェアの項目をクリックするとファームウェアアップデートに進むのでアップデードをOKクリックします。
PCにダウンロードした場所にあるファームウェアを選択し、カメラ本体SETボタンを押すとファームウェアアップデートが開始するので完了画面が出るまでそのままにしておきます。
ファームウェアアップデート更新進捗がカメラ液晶画面に表示されます。
ファームウェアアップデート無事完了すると下画像と同じ表示になるので、OKボタンを押して完了です。
EOS Utilityを使ったEOS 70Dファームウェアアップデートは手順書通りに出来ない所があります。
実はこれで苦戦したんですね・・・
下の画像はEOS Utilityを使ったファームウェアアップデート手順の一部ですがEOS 70Dの場合、最新版のEOS Utilityを使っても手順書通りの画面表示にならないのです。
EOS 70Dの場合カメラを接続してEOS Utilityを起動するとカメラの設定/リモート撮影という項目を選択すると、手順書にあるファームウェアアップデートという項目が無く、リモート撮影に移行してしまうのがつまずきポイントになります。
諦めかけてたのですが、リモート撮影の使用方法からファームウェアアップデートの項目を探し出して見つけました。
接続するカメラの機種によってEOS Utilityの画面構成が変わるみたいなので試してみて下さい。
このような事から、CANON製デジタルカメラのファームウェアアップデートはメモリーカード&カードリーダーを使ってファームアップする方法をオススメします。
久しぶりにPCとカメラを接続したのでカメラの時刻設定の同期とシャッターを切った回数を確認しました。
下の画像で赤枠で囲った部分の上段がファームウェアバージョンで下段がシャッターカウンターです。
修理から受け取りカウンターリセットされてから、約1年間で約10.8万回もシャッターを切ってました・・・
ブログの中で説明動画作成するのにタイムラプス撮影を多用するからですね(-_-)zzz
この撮影を行うのに約8000回のシャッターを切ってますからね・・・
70系VOXYにフリップダウンモニター取付の記事は近日公開予定です。
時刻同期を行う事で正確なPCの時刻とカメラの時刻合わせがワンボタンで正確に合わせられます
数十秒ずれていたので同期しておきました。
Canon EOS Digital INFOと言う便利なフリーソフトを利用したカメラの時刻同期設定&シャッターカウント確認方法についてはこちらの記事をご覧ください。
ファームウェアアップデートを行う事で今回の不具合対策や機能・性能向上などが出来る場合があります。
新しい法規制に対応したアップデート等もあるので、あなたがお使いの機器でファームウェアが最新か?
どうか確認してみると良いですよ。
ただし安定性を重視する機器(仕事で使う機器等)はファームウェアのアップデートが発表してからすぐ導入するのではなく、セキュリティー等の緊急性を考えながら。
新しいファームウェアで問題が発生してないことを、時間を置いて確認してから実施しています。
古いファームウェアで発生しない問題が新しいファームウェアで発生する場合もゼロではないので・・・
そのような意味もありアップデートを今まで見送っていた理由でもあります。
ファームウェアアップデートは少なからずリスクのある行為である事なので、注意事項や手順を守らないと機器の故障や不具合の発生につながってしまう事を頭の片隅において作業していただければ幸いです。
出来る限り簡単・安全・確実な作業手順で紹介してますが、万が一不具合の発生については当方では一切責任を持てません。
自己責任での作業をお願いします。
今回の記事は以上になります、最後までお読みいただきありがとうございました。