みなさんこんにちは家庭発電所所長のjal_1980です。
私の屋根に搭載している太陽光発電設備による再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の期間が今年2019年11月をもって終了になります。
家を建てる時に設置した発電設備も約11年を迎えますが特に不具合も発生せず発電を継続しています。
今回は約11年分の発電実績(売電収支)とアフターFIT(卒FIT後)の収益予想を記事にします。
太陽光発電をしている・していないに関わらず消費増税変更にともなう各電力会社との契約変更についても述べますのでどうぞよろしくお願いします。
私の太陽光発電設備については京セラ製2.88kWタイプです。
現在と比較すると設置当時はパネル1枚当たりの価格が高く、出力も低いので太陽光発電の中でも小規模発電所ですね・・・
今は屋根形状にもよりますが大体5.0~6.0Kw位を標準で搭載する人が多いみたいです。
最近の太陽光発電設備の導入費用についてはこちらの記事をご覧ください。
紆余曲折あり迷走!?(結局断念・・・)した我が家のアフターFIT対策ですが、今回の発電実績と予想を元に今後どの様に活用していくかも述べたいと思います。
10年と9ヶ月間の実績(電気検針票)をまとめたものです。
まずは一番気になる売電と買電の差を見てみましょう。
2019年途中ですが約1万円のプラス(売電の方が大きい)です。
これから冬に向かって日照時間が少なくなり、冬場の方が電気消費量が増えるので年間通じてプラスになれば良い感じですかね~
また、積算収支として記事執筆現在(2019年9月まで)差し引き49万円のプラスです。
固定価格買取期間が終了すると売電単価が48円/kW⇒8.5円/kW(東京電力の場合、各電力会社によって異なります)に激減するので積算収益はマイナスになる事が予想できます。
詳細な収益予想については後述します。
次に売電量と買電量の比較(電力自給率)の変化を見ていきます。
ここ最近の我が家の電気消費量の内、太陽光で発電した電気が約4割、電力会社から購入した電気が6割です。
発電量は約2100~2300kwhで安定して推移していますが、子供の成長と共に電気消費量が増えて自給率は年々低下しています。
発電量自体は安定しているので発電設備自体(パネル・パワーコンディショナー等)の劣化や不具合による出力低下は今のところ見られません。
予算に余裕があれば空いている屋根全面にパネルを敷き詰めたかったですね・・・
発電モニターの方はやはりエコキュート分の電力消費量を計測していないので見かけ上の自給率は高く83%となっています。
なぜこの様に電力会社(東京電力)の検針票と発電モニターで約40%の大きな差が発生するのか下の記事で詳しく説明しています。
数値でまとめた方は電気検針票の数値や金額を入力しているので正確です。
東京電力から再生エネルギー固定価格買取期間満了の案内書が届きました。
直近1年間の売電実績電力量が記載されているので合計して売電単価を掛ける事で売電金額の変化が判ります。
上の赤枠で囲った1年間の購入(売電)電力量を全て足して売電単価を掛けた数値が直近1年間の売電金額になります。
私の場合、購入(売電)電力量2078kwh × 売電単価48円/kwh = 99744円だったのが。
購入(売電)電力量2078kwh × 売電単価8.5円/kwh = 17663円と変化する事になり。
約10万円だったのが2万円以下と約1/5の売電金額になってしまう事がわかりました。
新しい買取単価は契約している電力会社によって違うので注意して下さい。
今回は参考に東京電力で試算した結果です。
アフターFIT(卒FIT)向けの各電力会社買取単価一覧を載せておきます。
電力会社 | 新買取単価 円/kwh | 備考 | 電力会社 | 新買取単価 円/kwh | 備考 |
北海道電力 | 8.00 | 中国電力 | 7.15 | ||
東北電力 | 9.00 | 四国電力 | 7.00 | ||
東京電力 | 8.50 | 九州電力 | 7.00 | ||
中部電力 | 9.00 10.00※ | 10.00円/kwhは対象の電気プランに加入が必須 | 関西電力 | 8.00 | 50kwh/月まで当月の購入電力量に充当。51kwh/月を超える分および預けた電力量の内、購入電力量を超える分が8.00円/kwhで買取。 |
北陸電力 | 8.00 | 沖縄電力 | 7.50 |
新しい買取単価は各電力会社とも7~9円/kwhの範囲になっています。
FIT制度が終わり太陽光で発電した電力は安く買い叩かれていると思います。
理由は料金単価の安さ。
私が契約している電化上手の時間帯最安夜間料金でも1kwhにつき12.48円なので比較しても安いですね・・・
新しい買取価格の設定は各電力会社の発電コスト(発電原価)付近に設定してあるので逆転してしまいます。
電気を買うより使った方が(自家消費した方が)お得とはこの事から言われてますが新たに蓄電池を導入するにも価格が高いのがネックになりメリットが発生しにくいのが現状です・・・
蓄電池の見積りを取った記事がこちらです。
最近は電力会社とは異なる業種が家庭向けの太陽光発電で発電した電気を買い取る事も始めたみたいですね。
参考例はセキスイハイムです、元々ギネスブックに載るくらい太陽光発電を推進していたハウスメーカなので潜在顧客は多く抱えているのでスタートダッシュは早いかも・・・
景気に左右されやすいハウスメーカーから景気の波に影響しにくいインフラ産業に進出するのも興味深いですね。
企業にとって、アフターFIT(卒FIT)が順次終了する家庭から安い電力を確保する争奪戦が開始されました。
新規参入を考える企業にとっては大きなチャンスが到来しているのかもしれませんね。
2019年10月検針分より消費税増税に伴う価格改定も行われます。
1円以下の何十銭まで細かく価格改定が実施されます。
検針票に記載してある消費税8%の直近1年分を合計したら4620円でした。
仮に同じ電力使用量だと仮定して単純に税率が10%になると7350円です。
差額は2730円なので毎月平均227.5円の負担増が予想出来ますが個別の料金単価変更が今後の負担増につながるのか興味がわいてきました。
消費増税に伴う買電価格がどのように変化したのか引き続きリポートしたいと思います。
来年2020年4月より契約内容も変更になります。
大きく変わる点は検針票の発送が希望者以外は終了で有料化になります。
毎月税込110円/月となってしまいます・・・
以前紹介した東京電力電気家計簿(無料サービス)でも実績・金額は見る事は出来るのですが、直近2年分しか見られないので過去データとの比較の面がネックとなります。
東京電力電気家計簿の紹介記事はこちらです。
再エネ買取標準プランに加えて新プラン「再エネおあずかり」プランが登場します。
新プランの概要は蓄電池を導入しなくても自宅で発電して余った電気を一時的に東京電力が預かり、発電していない時間帯で使った電気を預けた電気から補填するプランです。
ちょっと複雑な新プランなので下のモデルケースをご覧ください。
昼間発電して余剰となった電力(今まで売電していた電力)を毎月250kwhを上限に預けて、(250kwhを超える分は8.5円/kwhで売電)します。
発電をしていない時間帯である朝晩・夜間に使用した電気を預けた電気を引き出し、補填する事で東京電力から買電する量を減らす事が出来ます。
このプランの優れた点は時間帯によって料金単価が変更しているプランを選択している人は、預けた電力を補填する優先順番が料金単価が高い所から自動で補填してくれる事です。
もし、余剰電力で預けた電気で昼間と朝・晩の電力を賄えられれば安い深夜電力のみの買電で済むかもしれないので電気料金の削減が可能になるかもしれません。
新プランは毎月4000円(税込)をプラスする事でで劣化のしない仮想蓄電池を導入したのと同じ効果を得られるので検討する余地があると私は考えます。
かなり戦略的な新プランを練って来たな・・・と感じました。
私と同じく固定価格買取制度が導入する以前より太陽光発電を導入しているライターの藤本健氏が連載記事である「藤本健のソーラーリポート」でアフターFIT(卒FIT)や今後の電力に関わる業界動向や新プラン・サービス「再エネあずかり」プランについて東京電力の料金部門担当者へのインタビュー記事がとても参考になりましたので興味がある方はどうぞご覧ください。
インプレス社 藤本健のソーラーリポート 卒FIT目前、自宅に設置した太陽光発電は今後どうなる? 新プランのメリットなどを東京電力に聞いた
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/solar/1206311.html
【外部サイトへのリンク】
以前より新料金プラン導入と同時に廃止となってしまうのか?不安に思っていた料金プランは継続になります。
私が現在契約しており、新規加入を廃止している「電化上手」や「おとくなナイト10」、「おとくなナイト8」の料金プランは2020年4月以降も継続出来るのか?について情報を得ました。
上の引用文章は外部サイト【家電Watch 藤本健のソーラーリポート】より抜粋
現在の料金プランを廃止する予定はないそうです、当面は継続できるので安心しました。
また、電力自由化によって買電先と売電先を別々に契約する事も可能。
買電と売り電先が同じ電力会社でないと選択出来ないセットメニューもあり、前の項で説明した「再エネおあずかり」プランがセットメニューに該当します。
電力自由化によって参入企業や新しいプランが増えるのは私たち消費者によって良い事だと私は考えます。
先程紹介した新プランの理解・シュミレーションや業界動向についてアンテナ感度を高くして情報の収集を継続していきます。
一度手放すと戻れない、私にとって大変お得な料金プランである電化上手がどれだけお得か検証した記事はこちらです。
競合他社が続々参入して続々と新しいサービスが生まれているので検討・検証した事をあなたへお届けしていきます。
検討・比較してメリットがあれば電力会社を含めて変更しますが当面は様子を見ようかと思っています。
太陽光発電を設置して10年を経過し今後パワコンの故障が発生します、その際太陽光発電設備のメンテナンスを自分で行う事でコストダウンを図りたいと考えています。
下の写真は令和元年9月17日に交付されたばかりの資格免状です。
今後太陽光発電をやめる人が増加しそうですし、中古パネルを屋根に増設して自給自足出来るように出力アップをするなど選択肢が増える。
サブタイトルにもありますが電力自給自足の達成に大きく前進させる事が可能になります。
発電した電気の活用方法として電気自動車の導入や相次ぐ自然災害への備えとしてPHEV車からの電力補給などを自分で工事を行う事も出来れば良いと思いますし。
太陽光パネル出力特性の違いやパワコンの変換効率の違いなどフィールドテストを通して各社の特徴なども行えますね。
『家庭発電所所長たるもの・・・』なんて言って費用を捻出して取得した第二種電気工事士ですが役立つ機会が増えるかもしれませんね
( ^ω^)・・・
第二種電気工事士資格取得についての記事はこちらです。
電気配線もDIYを行う事が出来、守備範囲として出来る事が広がるので取得して良かったと思います( ´艸`)
DIYより第二種電気工事士を一発合格する為に、私が取り組んだ内容を連載記事としてあなたにお届けする方が先になると思います。
アフターFIT(卒FIT)を目前に控え、久しぶりの発電実績報告でしたがいかがでしたか?
約11年掛けて収益は約50万円プラスなので設備代金の回収は不可能ですが、今後も安定稼働と自給自足に向けて極小太陽光発電所所長として今後も頑張りたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。